2023年8月に、家族4人(私と家人、大学2年長男、高校1年次男)で京都の「旧任天堂本社社屋をリノベーションしたホテル」丸福樓(丸福楼)に宿泊(1泊)してきました。
ジャパニーズスイートという部屋に泊まったので、朝食やラウンジ利用、アメニティのことなども含めて備忘録として記します。
丸福樓の予約
丸福樓の予約は公式ホームページから行いました。予約から丸福樓の宿泊まで1週間を切っている状態でしたので、キャンセル規定などもしっかり読んでから予約しました。支払いは現地払いを選択しました。
なお丸福樓の現地での支払いはクレジットカードも使えます。チェックイン時に一度クレジットカードを渡して決済してもらい、その後に宿泊中にお金がかかった場合は登録済のクレジットカードから決済してもらう。という仕組みのようでした。
京都駅近くでの昼食
お盆のあととはいえ、夏休み期間で、インバウンドのお客さんも戻ってきている京都は、やはり混雑していました。
新幹線で京都駅に着いた後、昼食はポルタ11階の「栄寿庵」、JR京都伊勢丹イートパラダイスの「丼と麺の店 はしたて」などを検討していたのですが、お店に行って長時間並ぶ可能性も考え、取り急ぎ(というと失礼ですが)新幹線駅構内の「松葉 京都駅店」でいただくことにしました。
松葉さんは新幹線京都駅構内の事実上唯一の食事処です。とはいえ意外に回転も良く、スムーズに入店することができました。松葉さんは交通系ICカードも利用できます。
京都国際マンガミュージアムでの時間
この日の京都は猛暑、酷暑で、屋外を観光するのは非常に厳しい状況でした。初日の過ごしかたは色々とシミュレーションしていましたが、結局、6年ぶりに改めて京都国際マンガミュージアムに行くことにしました。
地下鉄で烏丸御池駅まで行けば京都国際マンガミュージアムはすぐ着きます。6年ぶりでしたが、改めて建物自体の美しさなどを堪能させていただきました。
瑞光窯 京都清水店での陶芸体験
瑞光窯 京都清水店での陶芸体験が、いわば初日のメインでした。マンガミュージアムを出て烏丸御池駅から東山駅まで地下鉄で移動し、そこからはタクシーで「清水道」バス停付近まで向かいました。
なお詳しく書くのは控えますが、京都でタクシーに乗るときには注意が必要だと改めて感じました。乗車中は、ご自身のスマホでも「Googleマップ」などを見ながらどのルートを走ってるのか、またそれは最短距離で走っているのかをチェックしたほうが良いと思います。目的地付近でも、降りたい場所ではっきりと「降りたい」「ここで降ろしてください」という旨を伝えないといけないと思いました。また、言わないとレシートもくれません。
「清水道」バス停付近から瑞光窯 京都清水店までは坂道になります。非常に暑いなか、沿道のインバウンドのお客さんはその暑さに参っている様子でした。
途中で金剛寺(八坂庚申堂)や法観寺五重塔などを観ながら瑞光窯 京都清水店に着きました。時間より20分ほど早く着いたのですが、店内に「待つ」スペースは無く、また前のお客さんも体験を行っている最中ということで「改めて時間ぴったりに来てください」と言われました。
近所の甘味処で涼をとったあと、改めて瑞光窯 京都清水店へ。丁寧に説明してくれ、30分ほどで家族でそれぞれのかたちの器を作りました。といっても、整形と色付けはお店のかたがあとでやってくれるそうです。完成品は1か月半くらいしたら郵送されてくるとのことで、楽しみに待っています。
なお瑞光窯 京都清水店の支払いは現金のみになります。
瑞光窯 京都清水店からタクシーで丸福樓へ。そしてチェックイン
清水道バス停付近に戻り、改めてタクシーを拾って丸福樓に向かいました。「任天堂の本社だったところを改装した丸福樓というホテル」というと、すぐに理解してくれました。
このときに16時くらいでしたが、西日が射してもまだ暑かったのですが、丸福樓に到着しました。
かつて応接間として使われていたという「ゲストラウンジ」でのチェックインです。この部屋も、滞在中は自由に出入りしくつろぐことができます。飲み物などが常備されています。
このカードの裏に、ゲストラウンジでのウェルカムドリンクが記されています。私と家人はスパークリングワインをいただきました。
丸福樓ジャパニーズスイートに到着
ゆっくりと館内の説明をしていただいたあと、丸福樓ジャパニーズスイートに到着です。共用廊下(?)のようなところからこの建物に入り、土間部分から鍵を使って室内に入ります。
4つの建物からなる丸福樓ですが、丸福樓ジャパニーズスイートはこの図の右から2番目の建物(入り口から数えて3つ目)の建物1階(102号室)にあります。
趣のある物理鍵で、重厚なドアを開けて入室します。このキーホルダーはフロントで購入することもできます。
ドアを開けるとタタキがあり、そこで靴を脱ぎます。脇にはトイレがあります。ふすまを開けると和室になります。
和室には水やポテトチップスが置かれていました。もちろん無料です。
なお丸福樓は古い建物をリノベーションしたので、空調が効いていないのでは?と勝手に想像していましたが杞憂でした。
室内を見渡しても「エアコン」が見えませんでした。よく確認すると、天井に隙間があり、その部分が空調になっていたようです。
丸福樓ジャパニーズスイートのベッドルーム
丸福樓ジャパニーズスイートには家族4人で泊まりました。和室から後述する露天風呂を抜けベッドルーム側に行けます。
この丸福樓ジャパニーズスイートのベッドルームには枕元にBluetoothスピーカーが置かれています。が、操作がよく分からず使いませんでした。
ベッドルームには冷蔵庫もあり、酒類や水、ジュースなどが冷えていて無料で楽しむことができます。また整ったシャワールーム、トイレがあります。
玄関脇のトイレは薄い木の引き戸で、ある意味で「音」が漏れやすいように思います。トイレの音が気になるようでしたら、このベッドルームのトイレのほうが安心です。
丸福樓ジャパニーズスイートのアメニティですが、一般的なアメニティは揃っていた印象です。バスローブ、超音波式の虫よけ機、消臭スプレーなどもありました。アメニティグッズが入っているポーチ(ベルベットのような柔らかい布袋)は持ち帰っても良いそうです。
なお、ジャパニーズスイートに始めから設置されているベッドは、ベッドルームの2台のベッドだけになります。チェックインの際に
「和室にエキストラベッドを設置しますが、はじめは和室のお写真などもお撮りになるでしょうから、夕食時を見計らって設置させていただきます」
と言っていただきました。
和室に設置されるエキストラベッドは、いわゆる洋室に設置される「足が付いた」ベッドではなく、厚手のマットレスに掛布団という感じでした。私はこのエキストラベッドで寝ましたが、心地よく眠れました。
丸福樓ジャパニーズスイートの露天風呂、シャワールーム
丸福樓ジャパニーズスイートの露天風呂、シャワールームについて記します。
露天風呂は、和室とベッドルームの間にあります。上部にはシェードがありますので、上階のかたから「見えてしまう」ことは無いと思います。
とても素敵ですが、「屋外の浴槽」ですので、冷めるのが早いです。そのあたりは調整しながら入ると良いと思います。
露天風呂のあたりから、ふと壁を見ると、このようなプレートがはめられていました。
このような、「隠れ任天堂」的なオブジェを見つけるのも、丸福樓に泊まる楽しさの一つかもしれません。
丸福樓付近での夕食
丸福樓ジャパニーズスイートに泊まりましたが、プランは「朝食付き」(つまり朝食だけついているプラン)にしました。丸福樓さんで夕食を取るのも良かったのですが、せっかくなのでと思い、付近で夕食を取ることにしました。
▲丸福樓ジャパニーズスイートの土間部分から外の共用廊下に出るときの風景。この扉は使いません
旅行出発前に複数の候補があったのですが、丸福樓のスタッフ様におススメをお聞きしながら、丸福樓から歩いて数分の「CRAFT HOUSE KYOTO」に行きました。クラフトビールを中心にしたお店ですが、ここが非常に良かったです。
八つ橋のクリームチーズ(柴漬け)ディップ、鱧のフィッシュアンドチップス、マルゲリータピザ、チーズとリンゴのピザ、本日のパスタなどをいただきつつ、家人はクラフトビール、私はクラフトジンをいただきました。息子たちは烏龍茶にしていました。
”主食”のメニューが少な目ではありますが、店員さんも親切で美味しく、雰囲気も良いのでとてもおすすめです。
食事のあとは、家人が「祇園に行ってみたい」とのことだったので、地下鉄で祇園四条駅まで行き、ぶらぶらと散策しました。既に19時頃でしたので、舞妓さんが歩く姿はありませんでした。
▲四条大橋から鴨川の眺め
丸福樓のライブラリー、バーカウンター
丸福樓に戻って、ライブラリーとバーカウンターを探索することにしました。
ライブラリーには任天堂に関する書籍や、その価値観を象徴するようなオブジェが並んでいます。ここで飲み物を飲みながらゆっくり過ごすのも良いと思いました。
ライブラリーの隣にはバーカウンターがあります。創業家はウイスキーがお好きだったとのことで、ウイスキーのボトルが並んでいます。個人的には、好きなイチローズモルトがあって嬉しかったです。
冷蔵庫内にはビールや炭酸、トニックなどもあります。無料で楽しむことができます。
ライブラリーもバーカウンターもスタッフ様が常駐しているわけではないので、ある意味で「気兼ねなく」ゆっくりすることができます。こういった体験も、なかなか出来ないので感動しました。
丸福樓のヒーリングルーム
丸福樓にはヒーリングルームというのがあり、セラピストさんによるリラクゼーションサービスが受けられます(有料)。家人の癒しの旅でもあるので、リラクゼーションを勧めました。家人は遠慮して(?)短いコースのヘッドマッサージ(30分)を選択しました。
この「ヒーリングルーム」の場所が分からず、若干困りました。結局、予定時間にフロントに行くとセラピストさんが待っていてくれて、ヒーリングルームに一緒に行ってくれたそうです。そしてその場所は、ジャパニーズスイートと土間を挟んで向かい側の和室でした(通常は施錠されていて、いずれにしてもセラピストさんと一緒でないと入れません)。
丸福樓のダイニングラウンジでの夜食
丸福樓のフロントの奥に、ダイニングラウンジがあります。ヘッドスパを終えたばかりの家人は「ダイニングラウンジにも行ってみたい」とのことだったので、行ってみました。
家人はお茶漬けをオーダーしていましたが、私は大人しく「チーズと季節のフルーツ(この日はアメリカンチェリー)の盛り合わせ」を頼みました。ダイニングラウンジではコーヒーサーバーやワインサーバーがあります。冷蔵庫には日本酒やビールもあり、もちろん飲み放題です。
このダイニングラウンジには「いままでどこにいたんだろう」というくらいに人がいました。といっても、席が満席に近かっただけで、騒々しさとは無縁でした。
丸福樓(carta.)での朝食
朝食付きプランでしたので、「carta.」(カルタ)での朝食になりました。
店内は木漏れ日が射して素敵な感じです。またドリンクはフリーフロー(飲み放題)となっており、複数のドリンクを同時に頼んでいるお客さんもいました。私はコーヒーのお代わりばかりしていました。
私は和食を選び、家人や息子達は洋食を選びました。写真は和食と洋食が入り乱れていますのでご容赦ください。
「carta.」(カルタ)での朝食は、はっきり言ってかなり美味しかったです。これまでも色々な宿で朝食をいただいてきましたが、一番おいしかったかも。とも思います(ボリューム自体はかなり少な目です)。
使われているそれぞれの素材は、もちろん吟味されているものの至って「シンプル」なものです。しかし素材の組み合わせや随所の工夫などが非常に心地よく、率直に「ああ美味しい」と感じるものでした。写真は撮りませんでしたがトマトの味噌汁なども秀逸でした。
丸福樓のレンタサイクル
丸福樓をチェックアウト(~11時)する前、せっかくなのでと、レンタサイクルで近所を周ることにしました。次男は「乗らない」とのことだったので、私と家人、長男で丸福樓保有のレンタサイクルを借りました。
この丸福樓保有のレンタサイクルですが、「予約」はできないそうです。じつはチェックインの際に「レンタサイクルが空いていれば2日目に使いたい」旨を伝えたのですが「その時点で空いていればお使いになれます」とのことでした。
実際には、2日目も朝から猛烈に暑く、当然ながら自転車を借りているかたは居なそうでした。5台が全て停まっていることを確認してフロントで借りる手続きをしました。
タブレット端末で、利用の署名をします。手続き自体は簡単で、すぐに3台ぶんの用意をしてくれました。
「正面橋」を渡って鴨川の東側に出て、鴨川沿いをゆっくりと走りました。丸福樓保有のレンタサイクルは電動でした。電動自転車自体を初めて乗ったので加速感に感動しました。
チェックアウトから京セラ美術館への移動
名残惜しいですが、いよいよチェックアウトです。チェックアウト自体はとてもシンプルで複雑なことはありません。
2日目もやはり非常に暑いので屋外の散策は不可能と判断しました。色々検討の結果、京セラ美術館に行くことにしました。
タクシーで京セラ美術館まで行ってもらうと、京セラ美術館の向かい側が平安神宮であることに気づきましたので、お参りをしました。信じられないほどの炎天下で、かなり厳しかったです。
京都市京セラ美術館では「ルーヴル美術館展 愛を描く」という展示をしていました。それなりに楽しかったですが、子供たちにとっては、そうでもなかったようです。
11:30頃、美術館内のカフェ「ENFUSE」で昼食を取ることにしました。
このカフェでは端末機で予約人数を入れて待つのですが、30分以上待ちました。やはり夏休み期間、また「外は酷暑」という中で仕方ないことですね。少々値が張りますが、お味としてはとても良かったです。
東寺(教王護国寺)での写経体験
帰りの新幹線は15時頃の切符を取っていました。美術館のあと多少時間があったので、京都駅を挟んで反対側ですが東寺(教王護国寺)での写経体験をすることにしました。タクシーで東寺まで向かいました。
東寺はとても広いですが、「食堂」(じきどう)という建物にて写経体験をしています。
写経「体験」とはいえ、ある意味で本当の「写経」です。係のかたの説明をしっかり聞き、抹香(いわゆるお焼香の時の粉のようなもの)を手にしっかり刷り込んでから、心を落ち着かせて写経していきます。
※この、手の抹香の香りは1~2日間くらい消えませんでした
とはいえ、(仏様に失礼ながら)新幹線の都合で14:15までを”写経リミット”と考えていましたので、写経できた時間は正味約20分くらいでした。当然、2枚の写経は完成せず、私は1枚目の6割くらいしか写経できませんでした。
※1枚は正式なもので東寺に納める(送る)と東寺に納めてくださるとのことです。2枚目は予備用とのこと
やむを得ず途中で切り上げる旨を伝えたところ、自宅で書いて郵送すれば納めてくださるとのことでした。なお、この時にいただける東寺様の「封筒」はかなり大きく(A4がすっぽり入る、角型2号くらいの大きさ)、旅行カバンに入れるのに難儀しました。
帰りの新幹線では、子供たちに、例の「硬すぎるアイスクリーム」を買ってあげました。あと2か月ほどで新幹線の車内販売が終了することを踏まえ、「新幹線車内での、異常に硬いアイスクリーム」を改めて体感してほしかったのです。
なお既述のように京都旅行を決めてから実際までの期間が短かったため、新幹線の切符を取るのに苦労しました。本当は京都から小田原までを「ひかり」で通しで買いたかったのですが、4人が近い席でという条件では買えませんでした。
やむなく、帰路の名古屋から小田原間はグリーン車にしました。実際に乗ってみると、小さいお子さん連れのご家族がグリーン車に多いことに驚きました。しかし、旅の最後でヘトヘトになっていることを考えると、多少でもゆったりするグリーン車はアリだと改めて思いました。
丸福樓については、家人と「また来たいね」で意見が一致しました。実際、丸福樓を「定宿」にしているご家族も散見され、朝食の「carta.」(カルタ)で「いつもありがとうございます」と言われているご家族もいらっしゃいました。
個性的ながら落ち着ける丸福樓に、また泊まりたいなと夢見ています。
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